電気自動車(BEV)への関心が高まる中、トヨタが満を持して投入したSUVタイプのBEVが「bZ4X」です。
この記事では、bZ4Xが持つ特徴や魅力、グレードごとの違いや価格、そして電気自動車ならではのメリット・デメリットまで、購入を検討している方が知りたい情報を網羅的に解説します。
bZ4Xがあなたのカーライフに最適な一台となるか、ぜひ見極めてください。
トヨタ初のBEV「bZ4X」とはどんな車?
トヨタが満を持して市場に投入した、初の本格的な量産型バッテリー式電気自動車(BEV)が「bZ4X」です。
長年ハイブリッドカーで培ってきた電動化技術を注ぎ込み、環境性能はもちろんのこと、走りやデザイン、使い勝手のすべてにおいて新しい価値を提案する一台となっています。
BEV(バッテリー式電気自動車)の基本
BEVとは「Battery Electric Vehicle」の略で、ガソリンエンジンを搭載せず、バッテリーに蓄えた電気だけでモーターを駆動して走行する自動車のことです。
走行中に二酸化炭素を排出しないため、環境に優しい次世代の車として注目されています。
bZ4Xは、まさにこのBEVの魅力を最大限に引き出したモデルと言えます。
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bZ4Xのコンセプトと立ち位置
bZ4Xは、単なる移動手段ではなく、乗員全員が楽しい時間や空間を共有できる「Activity Hub」というコンセプトのもと開発されました。
SUVらしい力強さとBEVならではの先進性を融合させ、日常使いからアウトドアレジャーまで、あらゆるシーンで活躍するトヨタの電動化戦略を牽引する重要なモデルです。
bZ4Xの際立つ5つの特徴
bZ4Xには、これからの時代をリードするBEVならではの魅力的な特徴が数多く備わっています。
デザインから性能、安全性に至るまで、特に際立つ5つのポイントをご紹介します。
特徴1:洗練と力強さを両立したエクステリアデザイン
bZ4Xのデザインは、BEVの革新性とSUVのたくましさが見事に融合しています。
フロントフェイスは、サメが獲物を狙う姿をモチーフにした「ハンマーヘッド」形状が特徴で、シャープで知的な印象を与えます。
すべての光源にLEDを採用した薄型のヘッドランプも、先進性を際立たせています。
| デザイン要素 | 特徴 |
| フロント | ハンマーヘッド形状でシャープかつ知的な印象があります。 |
| サイド | ロングホイールベースで伸びやかなシルエットです。 |
| リア | 一文字のコンビネーションランプで先進性を表現します。 |
| ホイール | 空力とデザイン性を両立したアルミホイールです。 |
特徴2:BEVならではのスムーズで静かな走行性能
bZ4Xは、BEV専用に開発されたプラットフォーム「e-TNGA」を採用しています。
薄型のバッテリーを床下に配置することで、理想的な低重心パッケージを実現し、優れた操縦安定性と一体感のある走りを提供します。
モーター駆動ならではの静かでスムーズな加速は、ガソリン車では味わえない独特の心地よさです。
特徴3:長距離ドライブも安心の航続距離と充電性能
電気自動車で気になるのが航続距離ですが、bZ4Xは十分な性能を確保しています。
FWDモデルでは1回の充電で最大746km(WLTCモード/Zグレード)の走行が可能です。
これにより、日常の買い物から週末のロングドライブまで、安心して出かけることができます。
充電は自宅での普通充電に加え、外出先の急速充電にも対応しており、利便性も考慮されています。
特徴4:広々として快適な室内空間と使いやすい荷室
e-TNGAプラットフォームの採用は、広々とした室内空間にも貢献しています。
特に後席の足元スペースはゆとりがあり、長時間のドライブでも快適に過ごせます。
ラゲージスペースは、ゴルフバッグを3個収納できるほどの広さを確保。
さらに、デッキボードを調整すれば背の高い荷物も積載可能で、様々なライフスタイルに対応します。
特徴5:最新技術が詰まった先進の安全性能
bZ4Xは、最新の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を標準装備しています。
衝突回避を支援するプリクラッシュセーフティや、高速道路での運転をサポートするレーントレーシングアシストなど、多彩な機能でドライバーを支援します。
さらに、T-Connectサービスを契約すれば、スマートフォンでクルマの状態を確認したり、エアコンを遠隔操作したりすることも可能です。
bZ4Xのグレード構成と価格
bZ4Xには、装備内容が異なる「G」と「Z」の2つのグレードが設定されており、前輪駆動(FWD)と四輪駆動(4WD)が用意されています。
ベースグレード「G」の特徴と価格
「G」グレードは、bZ4Xの基本性能を十分に体感できるスタンダードモデルです。
Toyota Safety Senseやディスプレイオーディオなど、先進の装備が標準で搭載されています。
価格はFWDモデルで4,800,000円(税込)となっています。
■価格はメーカー希望小売価格<(消費税10%込み)'25年10月現在のもの>で参考価格です。価格は販売店が独自に定めていますので、詳しくは各販売店にお尋ねください。自動車リサイクル法の施行により、リサイクル料金が別途必要となります。
上級グレード「Z」の特徴と価格
上級グレードの「Z」は、より快適で上質な装備が充実しています。
合成皮革シート表皮や、9スピーカーのJBLプレミアムサウンドシステムなどが標準装備となり、さらにオプションでソーラー充電システムなども選択可能です。
価格はFWDモデルで5,500,000円(税込)、4WDモデルで6,000,000円(税込)です。
■価格はメーカー希望小売価格<(消費税10%込み)'25年10月現在のもの>で参考価格です。価格は販売店が独自に定めていますので、詳しくは各販売店にお尋ねください。自動車リサイクル法の施行により、リサイクル料金が別途必要となります。
駆動方式(FWD/4WD)による違い
FWD(前輪駆動)と4WD(四輪駆動)では、走行性能や航続距離に違いがあります。
4WDにはAWDシステム「X-MODE」が搭載されており、悪路での高い走破性を発揮します。
【bZ4X・Zグレードの一充電走行距離】
| 駆動方式 | フロントモーター最高出力 | 一充電走行距離 WLTCモード (国土交通省審査) |
| FWD | 165kW | 746km<673km> |
| 4WD | 252kW | 687km<622km> |
<>は20インチタイヤ装着時の値。
■一充電走行距離は定められた試験条件のもとでの値です。お客様の使用状況(気象、渋滞等)や運転方法(急発進、エアコン使用等)に応じて値は大きく異なります。■WLTCモードは、市街地、郊外、高速道路の各走行モードを平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モードです。
bZ4Xに乗るメリット
bZ4Xを選ぶことには、環境性能だけでなく、走りや経済性の面でも多くのメリットがあります。
環境性能の高さと静粛性
走行中にCO2を一切排出しないbZ4Xは、地球環境に優しい選択です。
また、エンジンがないため非常に静かで、振動も少なく、乗員は快適な移動時間を過ごすことができます。
この静粛性は、車内での会話や音楽をより一層楽しむことにも繋がります。
維持コストの低減(燃料代・税金)
bZ4Xはガソリンを使用しないため、燃料代を大幅に削減できます。
特に夜間電力などを利用して自宅で充電すれば、コストをさらに抑えることが可能です。
また、電気自動車は購入時の補助金や税金の優遇措置が受けられるため、初期費用や年間の維持費を軽減できる点も大きなメリットです。
スムーズで力強い加速性能
モーターはアクセルを踏んだ瞬間から最大トルクを発生するため、ガソリン車とは比較にならないほどスムーズで力強い加速を体感できます。
信号待ちからの発進や高速道路での合流など、様々なシーンでストレスのない爽快な走りを楽しむことができます。
bZ4Xで注意すべきデメリット
多くの魅力を持つbZ4Xですが、BEVならではの注意点も存在します。
購入を検討する際には、以下の点も理解しておくことが重要です。
充電インフラと充電時間
自宅に充電設備を設置できない場合、外出先の充電スポットに頼ることになりますが、場所によっては数が限られていたり、先客がいた場合は待たなければいけない可能性があります。
また、急速充電を利用しても、バッテリー残量80%までに最短30分程度の時間が必要となり、ガソリン車の給油に比べると時間がかかります。
車両本体価格と補助金
bZ4Xの車両本体価格は、同クラスのガソリン車と比較すると高価です。
国や自治体からの補助金を活用することで導入費用を抑えることはできますが、補助金の額や条件は年度や地域によって異なるため、事前の確認が不可欠です。
bZ4Xはこんな人におすすめ!
ここまでの特徴やメリット・デメリットを踏まえて、bZ4Xが特にどのような人におすすめできるのかをまとめました。
環境問題に関心が高い人
走行中に排出ガスを出さないbZ4Xは、環境負荷の低減に直接的に貢献したいと考えている方に最適な選択肢です。
日々の移動を通じて、地球環境の保全に参加することができます。
新しい運転感覚を楽しみたい人
静かでスムーズ、そしてパワフルな加速という、これまでの車とは全く異なる新しい運転感覚は、bZ4Xの大きな魅力です。
新しいモノ好きの方や、テクノロジーの進化を体感したい方にとって、非常に満足度の高い一台となるでしょう。
自宅に充電設備を設置できる人
bZ4Xの利便性を最大限に活かすためには、自宅での充電環境が非常に重要です。
戸建て住宅にお住まいなど、自宅駐車場に充電コンセントを設置できる方であれば、いつもの充電がラクになり、電気自動車のメリットを余すことなく享受できます。
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まとめ
トヨタのbZ4Xは、環境性能、走行性能、実用性、安全性を高いレベルで融合させた、新時代のSUV型BEVです。
ガソリン車とは異なるメリット・デメリットが存在しますが、その特徴を正しく理解し、ご自身のライフスタイルと照らし合わせることで、これからのカーライフをより豊かにする最高のパートナーとなり得ます。
この記事を参考に、ぜひ一度、お近くの販売店でbZ4Xの魅力を体感してみてください。
